![]() (C) VtcNews, 逮捕状が出されたダオ・タイン・ニー容疑者 ![]() |
ハノイ市警察は15日、日本人投資家を騙し資産横領を働いた容疑で、同市ドンダー区在住の会社経営者、ダオ・タイン・ニー容疑者(女性:35歳)の逮捕状をとり、同容疑者宅の家宅捜索を行った。しかし、同容疑者は既に逃走した後だったため、警察は指名手配の準備を急いでいる。15日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
同容疑者は、日本人投資家のスギモト ヒロユキ氏(スギテック社社長)に共同出資を持ちかけ、Progtechno Viet Namを設立。スギモト氏が社長、ニー容疑者が副社長に就任した。スギモト氏によると、ニー容疑者からフォーノイA工業団地(紅河デルタ地方フンイエン省)の工場用地1万5000平方メートルを紹介された。この内8000平方メートルを同氏が、残りをニー容疑者が社長を務めるキニー機器有限会社が購入することで合意した。更にベトナムで会社を設立するにはベトナム人の共同経営者が必要だとし、共同での会社設立を提案、スギモト氏はこれに合意した。設立の手続きは全てニー容疑者が行ったという。
工場が稼動を開始してから3か月後の2008年6月、ニー容疑者はProgtechno Viet Namがキニー機器の土地と工場を賃貸しているのに賃貸料を支払っていないとして、工場の閉鎖を要求した。スギモト氏は突然のことに驚きながらも、警察や各関連機関にニー容疑者を告発する内容の文書を送付した。その後、警察が事実関係を調査したところ、ニー容疑者が複数の違法行為を働いていたことが発覚したため、逮捕状の請求を決定した。横領した資金は86万7000ドル(約6800万円)に上ると見られている。
なお、公安省経済犯罪捜査警察局(PC46)は17日、ホーチミン市7区のマンションでニー容疑者の身柄を確保した。