仕事場や学校で時間を守ることは非常に簡単なように思われるが、実際は大半の人が実行できていない。時間にルーズな人は自分がいかに損をし、どれほど他人からの信用を失っているか気付いていない。ベトナムを代表する航空会社ベトナム航空も時間にルーズなことでは悪名が高い。運行スケジュールの変更やキャンセルは日常茶飯事で、おかげでクレームに慣れっこになってしまった従業員の誠意に欠ける態度が客の怒りに拍車をかけている。
慣れというのは恐ろしいもので、結婚式という人生の節目となる大イベントでも開始が1時間、2時間遅れるのは当たり前、それを見越してわざと遅れてくる出席者が揃うのを待っていると17時開始の予定が実際にご馳走にありつけるのは19時半過ぎという事態も珍しくない。また、セミナーや会議で招待客に待ちぼうけを食わせる不遜な主催者も多い。さらに、人民委員会のような公的機関には住民と約束した時間に遅れるどころか、約束そのものを忘れてしまう職員すらいる。
このようにその気になれば簡単に改善できる問題が放置されている状況を深刻に受け止めたタインニエン新聞ではEメールや手紙などで読者からの意見を募集して"なぜ○○○ができないのか?"というテーマのTV番組を制作する予定である。