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ベトナム国営テレビ局(VTV)のスポーツ・エンターテインメント・経済情報専門チャンネルVTV3で放送されている料理対決バラエティ番組「マスターシェフ・ベトナム2014」で、出場者が生きたスッポンの頭を包丁で切断するシーンが放送され、視聴者からの苦情が殺到し大きな話題となっている。
問題となった回の対決テーマは「スッポン料理」。用意されていたのは生きたスッポンで、出場者はこれを自ら解体して調理しなければならなかった。ある女性出場者は、長時間にわたりスッポンと格闘するもなかなか処理できず、スッポンが甲羅から顔を出した瞬間に包丁を振り下ろして勢いよく頭を切断した。テレビでは、この出場者が頑固なスッポンに腹を立てたような表情で断頭するシーンがクローズアップで映され、頭を切断されたスッポンにモザイクをかけるなどの映像編集もないまま放送されてしまった。
同番組の放送終了後、この映像は暴力を扇動したり社会に恐怖を与えたりする可能性があるものだとして、インターネット上で視聴者からの批判的な書き込みが相次いでいる。これに対して同番組の審査員は、「食材を処理できなければシェフになれるわけもなく、出場者のスキルがどうなのかという事実の方を重く見るべきだ」とコメントしている。
なお、同番組を主催するVTV3は、放送内容の検閲に不備があったことを認めた上で視聴者に謝罪した。また、問題のシーンを削除すると共に、再発防止のため、撮影・編集にあたって入念にチェックを行うよう制作担当のBHD社に求めた。