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ハノイ市中心部のバーディン区で、娘2人が退院したばかりの実の父親ゴー・ビー・ニャンさん(87歳)を半日近く、路上に置き去りにしていたことが発覚し、国中から非難の的になっている。17日付ティンモイが報じた。
ニャンさんは数十年前から妻と別居している。夫婦の間には息子と娘が2人ずつおり、年を取ってからは、長男が母親を、末っ子である次男が父親をそれぞれの自宅に引き取って面倒を見ていた。しかし、次男は出張で家を留守にすることが多かったため、娘夫婦が父親の世話をすることになった。また、母親のほうは長男が2年前に亡くなった後も嫁が引き続き世話をしていた。
ニャンさんが体調を崩して入院していた2か月の間に父親の世話に嫌気が差した娘は退院した父親を今は亡き長男の自宅に連れ帰り、「ここが父さんの家だから」と言って、真昼の炎天下、そのまま置き去りにした。長男の嫁はこれに反発し、ドアを開けることを拒んだため、ニャンさんは半日近く路上に放置されることになった。
見かねた地元住民らが警察に連絡し、警察の仲介のもと和解を求めたところ、娘夫婦が世話をすることで落ち着いた。ベトナムの道徳観では、年を取った親の面倒をみるのは子供にとって当然の義務とされているので、今回の騒動を起こした子供たちは国中の笑いものになっている。