ホーチミン市で今年7月、銀行帰りの車を狙ってパンクさせ運転手らが修理に気を取られた隙に車内から現金を奪い取ったとして窃盗罪に問われたインドネシア人6人の裁判で、ホーチミン市人民裁判所は24日、主犯格のイブラヒム・ハシム被告(43歳・男)に禁固9年、アーマド・シャリブ被告(46歳・男)に禁固8年、他の4人に禁固7年の判決を言い渡した。
被告らは、現在も逃走中の仲間2人と共に今年6月末から7月初旬にかけてベトナムに入国した。目的は銀行帰りの車から現金を奪うことで、そのための道具も準備していた。8人は7月14日に4台のバイクでホーチミン市1区トンドクタン通りの銀行に出向いてターゲットを物色、現金2万2900ドル(約195万円)を引き出した台湾人男性の車の後を付けた。信号待ちで停車したこの車の後輪にくぎをかませてパンクさせ、運転手らが車を降りてタイヤの交換に気を取られている隙に、ハシム被告が車内に置かれた現金入りのバッグを奪い仲間とともに逃走した。
しかし、被告グループの不審な動きに気付いて尾行していた警察の特別チームが直ちに追跡し、8人のうち6人を逮捕した。被告らは今回の犯行のほか、ホーチミン市とハノイ市で同様の手口で合計6回車のタイヤをパンクさせたが、現金を奪うことには失敗したと供述している。