大日本印刷株式会社(DNP:東京都新宿区)は、ベトナムのカードおよびビジネスフォームの製造・販売最大手のMKSmart社(MK Smart Joint Stock Company:MKS)と、3月27日付で業務・資本提携を行うことで合意し、この度MKSの株式の一部を正式に取得することにしたと発表した。今後両者は共同で、東南アジア地域を中心に全世界に向けてICカードおよび関連製品の市場開拓を進めていく。
DNPは、1981年に業界に先駆けて、ICカードの製造・発行やソフトウェア開発などの取り組みを開始。日本のトップメーカーとして、金融、通信、流通、交通など様々な分野にICカードおよび関連システムを提供している。一方、MKSは、ベトナム で唯一、国際ブランドのクレジットカードの製造・発行者認定を取得し、ベトナムのトップメーカーとして、金融、通信などのICカードを供給している。
近年、東南アジア地域では、クレジットカードやプリペイドカード、携帯電話用SIMカード、交通乗車券、ETCカードなどの様々な用途でICカードの普及が進み、急速な市場の拡大が期待されている。また、同地域への日本企業の進出も相次いでおり、今回の提携は、東南アジア市場での需要拡大に対応すると共に、DNPの先進的なICカード関連の技術力をMKSに提供し、グローバル市場における競争力の強化を図るのが狙い。
また、今後ベトナムで需要拡大が予想されるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)についても、MKSのハノイとホーチミンの工場を活用し、日本でのBPO事業で培ったDNPのノウハウを提供することで、展開を加速していく方針。