![]() (C) vtv ![]() |
- 外交関係樹立50周年の節目に関係格上げ
- 6つの主要分野での協力を一層強化
- 26年までに両国間の貿易額を30億USDへ
ニュージーランドのクリストファー・ラクソン首相は、25日から28日までの日程でベトナムを公式訪問し、26日にファム・ミン・チン首相と会談した。両首相は、両国の外交関係樹立50周年の節目に際し、両国関係を包括的・戦略的パートナーシップへと格上げすることで合意した。
この包括的・戦略的パートナーシップの枠組みのもと、両国は、◇政治協力、◇国防・安全保障・海洋協力、◇経済・貿易・投資、◇気候変動対応・科学技術、◇教育・人的交流、◇地域・国際協力の6つの主要分野における協力を一層強化していく。
政治・安全保障協力では、高官級の対話や交流を促進するとともに、東南アジア諸国連合(ASEAN)の中心的役割を支持することを確認した。また、海洋安全保障協力の一環として海洋対話を開催し、情報共有や海洋分野での協力を推進することで一致した。
経済・貿易・投資分野では、2026年までに両国間の貿易額を30億USD(約4500億円)に引き上げるという目標の達成に向け、貿易円滑化や市場アクセスの向上に取り組むことを確認した。また、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)や、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定などの自由貿易協定を完全かつ効果的に履行し、経済統合を推進することでも合意した。
気候変動対応・科学技術協力については、ニュージーランドはベトナムにおける人材育成、気候変動対策、水資源管理、気候変動適応型農業の開発、持続可能な成長に向けた支援を強化していく。
教育・人的交流の促進に関して、ニュージーランドは、ベトナム人留学生の受け入れ拡大や英語研修の支援、大学間連携の強化を進めていく。また、両国は、文化・観光交流の活性化や直行便の運航の重要性を強調した。
地域・国際協力については、メコン地域の持続可能な発展の支援、多国間主義および国際法・国連憲章に基づく国際秩序の維持に対するコミットメントを改めて確認した。
2025年2月27日現在、ベトナムと包括的・戦略的パートナーシップを結んでいる国は、◇中国(2008年)、◇ロシア(2012年)、◇インド(2016年)、◇韓国(2022年)、◇米国(2023年9月)、◇日本(2023年11月)、◇オーストラリア(2024年3月)、◇フランス(2024年10月)、◇マレーシア(2024年11月)、◇ニュージーランド(2025年2月)の10か国となっている。