(C) KAICO 写真の拡大. |
- ダバコの自社農場で大規模野外実証試験
- 注射型ワクチンと比較して大きなメリット
- 通常の飼料に飼料添加物を混ぜて投与
タンパク質の受託発現や試薬・診断薬・医薬品原料の製造・販売を手掛けるKAICO株式会社(福岡県福岡市)は、自社独自開発の感染症予防が期待できるブタ用飼料添加物について、農業農村開発省での飼料添加物登録が完了し、地場系畜産飼料大手ダバコグループ[DBC](Dabaco)の自社農場での大規模野外実証試験を開始した。
KAICOは、経口投与可能なワクチンの実用化を目指して自社開発を続けてきた。注射ではなく経口投与が実現できれば、低侵襲であることに加え、注射器も医療人材もコールドチェーンも不要となり、注射型ワクチンと比較して大きなメリットがある。
ヒト用経口ワクチン実用化初期段階として、ブタの感染症予防に対する自社開発品の飼料添加物「KAICO Powder for Pig」が、農業農村開発省で飼料添加物登録された。通常の飼料に「KAICO Powder」を混ぜて与えることで、ブタの感染症予防が期待できる。
2024年10月に開始した大規模野外実証試験では、ダバコの自社農場で実際に飼育している豚2000頭に対して投与する。実証試験は、「KAICO Powder」の投与の簡便性と、体重増加などの有効性・安全性を確認することを目的としている。