14~16時間働き詰めのときや任務を請け負ったときは、彼女も同僚たちも食事をとりながら休憩をする暇すらなく、食事を持って出かけていた。
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「特に現地での紛争が激しい時は、オフィスに1週間カンヅメということもありました。自宅に帰るのは、着替えのためと食べ物を取ってくるためだけ。最初の頃は、遅い時間まで起きていることにも慣れませんでしたし、仕事もストレスとプレッシャーがかかって辛かったです。下の部隊から何かしら任務を受けたときは、すぐに、遅くとも30分以内には処理しなければなりませんでした」。
仕事が早く片付いても、ガー少佐と同僚たちは関連部隊や司令官に問題を報告するために検討を重ね、時には緊急会議を招集する必要もあった。過酷ではあったが、ベトナムで仕事をしていた時にはストレスやプレッシャーを感じることがなかったため、自分自身を大きく成長させてくれたこうした時間には感謝しているという。
ベトナム人民軍の軍人の1人としての重責を負い、遠い国での任務に参加したガー少佐は、常に熱意を持って努力し、仕事に全力で取り組んだ。仕事を最高のレベルでやり遂げ、困難を恐れず、「国連PKO活動に参加したベトナム初の女性士官」という立場に甘んじず、1人の軍人としての責任を果たすべく尽力した。
軍事連絡要員という性質上、国連の基地で働くことのみが求められていたが、ガー少佐は平和維持の専門知識を学ぶことに加えて、現地の人々の暮らしについても知ろうとしていた。
「ベトナムの兵士たちは地元の人々の伝統を尊重し、親密な関係を保っています。そのため、私は自由時間のほとんどを地元の人々との交流にあてていました。はじめの頃、朝から人々の暮らしを知ろうと出かけていたことで、ホームシックを感じなくなりました。子供たちと遊んでいるときは、ベトナムの家の子供たちと遊んでいるような感覚でした」。とガー少佐。