- 「サメの顎」ビルが4月末までに取り壊し
- ランドマーク最後の姿を収める市民が殺到
- 警察が交通安全ルールの順守を呼び掛け

「サメの顎(ham ca map)」の愛称で市民に親しまれてきた、ハノイ市ホアンキエム区ディンティエンホアン(Dinh Tien Hoan)通り7番地の商業ビルが、ホアンキエム湖周辺の景観・空間改善のため、4月30日までに取り壊されることが決定した。
![]() (C)Tin Tuc |
長年にわたり、市のランドマークとして愛されてきた建物が取り壊されるということで、多くの市民や観光客が、最後の姿を収めようと記念撮影に訪れている。フリーランスのカメラマンにとっては、予期しない特需が到来しており、この数日は稼ぎが数倍に跳ね上がったという。
ハノイ市交通警察によると、「サメの顎」の取り壊しが決まったと報じられて以降、連日多くの市民と観光客が記念撮影のために殺到して、周辺の交通に影響を与えている。
警察は、不適切な場所に車両を停めたり、大勢で集まったりすることは、自分の身を危険にさらすだけでなく、交通への悪影響をもたらし、都市の美観を損ねる行為だと指摘して、道路交通安全ルールの順守を呼びかけた。
「サメの顎」ビルは1991年から1993年にかけて建設された、ドンキンギアトゥック広場とホアンキエム湖に面した6階建てのビル。2~5階にレストランやカフェが入居し、6階からはホアンキエム湖を一望できる。同ビルは4月30日までに取り壊され、広場の地下に、文化スペース、商業施設、駐車場などの機能を持つ地下3階の空間が建設される予定。