ハノイ市の中央熱帯病病院はこのほど、狂犬病ウイルスに感染した男性(30歳、東北部地方フート省在住)を診察し、家族に対して、もう助かる見込みはないと告げた。これを聞いた家族は、男性を家に連れて帰り、最期を看取ることにした。
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この男性は3~4か月前に野良犬に噛まれて、その犬を殺して食べた。男性は犬に噛まれた後も抗狂犬病血清の接種などは受けなかったという。病院で診察を受ける2日前から、倦怠感や頭痛、恐水、恐風などの症状が現れたため、地元のクリニックで受診したが、症状は改善しなかった。
家族が男性を連れて中央熱帯病病院で血液検査を受けさせたところ、狂犬病ウイルスに感染していることが分かった。患者は救命救急科に移されたが、恐水や恐風の症状が徐々に悪化してパニック状態に陥った。医師は、家族に病状を説明して、男性の死を予告。家族は男性を連れて帰ることを希望し、その日の夜に病院を去った。
医師は犬や猫に噛まれた際は、すぐに最寄りの保健センターでワクチン接種を受けるよう推奨している。