ホーチミン市警察は12日、同市9区ボーバンハット(Vo Van Hat)通りにある一軒家で、ハイテク技術を使った詐欺の容疑で中国人20人を逮捕したと明らかにした。
(C) vnexpress |
警察は家宅捜索で、サイレンや銃声、騒音などの音を出す機械や、警察本部のような音を出すスピーカーのほか、200点余りの資料や台本、多数の中国警察の証明書のコピーなどを発見・押収した。
中国人グループは、賃借していたこの住宅の中で詐欺を行っていることに周りから気づかれないよう、全面に防音対策を施していた。
初動捜査によると、このグループは債権回収のオペレータを装って転送設備で各省・市の住民らに警察や裁判所の電話番号から電話をかけ、犯罪に関与しているなどと脅した。さらに、捜査のために保有している全てのお金を「警察の安全な口座」に振り込むよう要求し、問題がなければ返金すると騙って金銭をだまし取っていた。
電話を受けた側は、電話番号が確かに警察ものものだったこと、また電話の向こうから警察署のようなサイレンやスピーカーの音が聞こえたことから、本物の警察だと思ったという。
ホーチミン市警察は、同グループがベトナム以外の国でも詐欺を働いていたのかなども含めて、引き続き調べを進めている。
同市警察はこれに先立ち、警察を装ったベトナム人と共謀して詐欺を働く中国人グループの手口についてたびたび注意喚起を行ってきたが、罠にかかる人が依然として多いという。