メコンデルタ地方は今年、100年に一度の干ばつと海水侵入に見舞われている。エルニーニョ現象に加え、各河川の上流地域で貯水湖建設が進み、河川の水量が減少していることが原因で、同地方の稲作や水産養殖に悪影響を及ぼしている。
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メコンデルタのバムコー川やティエン川、ハウ川では、海水が内陸部の30~50kmの地点まで侵入していることが確認された。ロンアン省ベンルック郡は河口から69kmの位置にあるが、塩分濃度が8.3%に達した。灌漑に適している塩分濃度は1%未満とされている。
ホアン・バン・タン農業農村開発次官によると、河川の水量減少は長期的な問題だが、対策を急がなければ1~2年後にはさらに水量が減って海水が侵入し、メコンデルタの農業に大打撃を及ぼす恐れがあるという。
統計によると、メコンデルタ地方のいくつかの省が既に影響を受けており、冬春作の稲の耕作地についてキエンザン省が3万ha、ティエンザン省とカマウ省が2万~2万9000haで栽培できなかった。カオ・ドゥック・ファット農業農村開発相は、夏秋作の稲の栽培にも影響する恐れがあるとして、対策を講じるよう指示した。