国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の第27回人間と生物圏(MAB)計画国際調整理事会は9日、南中部高原地方ラムドン省ランビアンを「ユネスコ生物圏保存地域」として認定した。国内のユネスコ生物圏保存地域は9か所目で、中部高原地方では初めて。
ランビアン生物圏保存地域はラムドン省北部に位置し、面積は27万5439ha。原生林と盆地から成るビドウプ(Bidoup)・ヌイバー国立公園を含む地域で、国内に4か所ある生物多様性学の中心地の一つと評価されている。
この地域では、絶滅のおそれのある野生生物の種のリストであるベトナム・レッドデータブック(2007年)に掲載された動植物153種と国際自然保護連合(IUCN)レッドデータブック(2010年)に掲載された154種が確認されている。
ベトナムユネスコ国家委員会のファム・サイン・チャウ書記は、ランビアンのユネスコ生物圏保存地域認定はチャンスであると共に管理の責任を負う試練でもあると指摘する。管理機関として、多くの関連機関が参加する生物圏保存地域管理委員会が設立される予定になっている。