保健省国家栄養研究所は2日、ベトナム栄養協会及びオランダのフリースランドカンピナ社と協力して実施した東南アジア地域及びベトナムにおける子供の栄養状態に関する調査結果を発表した。4日付ラオドン紙(電子版)が報じた。
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調査の対象はタイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムの4か国の生後6か月から12歳までの子供1万6744人。この中でベトナムの子供は、鉄分やビタミンなどの微量栄養素の不足による微量栄養素欠乏症の割合が一番高く、ベトナムの子供の50%はビタミンA、B1、C、D、鉄分が不足していた。
またベトナムの都市部と農村部を比較すると、農村部のほうが栄養状態が悪く、貧血の子供(生後5か月~6歳未満)の割合は都市部が20%、農村部は25%だった。また、栄養失調の子供の割合では都市部が11%、農村部は21%。なお、ベトナムにおける新生児死亡原因のうち50%は栄養失調によるものだという。
逆に都市部の子供の方が割合的に多いのは肥満症で、都市部では29%、農村部では6%だった。また、都市部の方がビタミンD欠乏症の割合が高く、都市部の女子で58%、都市部の男子で47%に上った。ビタミンDは紫外線を浴びることにより体内で十分な量を合成することができるが、不足するとくる病など骨の成長障害が起こる。
国家栄養研究所のレー・グエン・バオ・クアン博士によると、ベトナムの子供のビタミン不足と栄養失調の大きな原因の一つは、栄養に関する保護者の知識不足にあるという。現在、国家栄養研究所はこの調査に基づいて、子供たちの栄養状況改善のための対策を検討している。
※最終更新:2013年3月8日10:50JST