気象・環境科学研究所のチャン・トゥック所長は18日、資源環境省の専門家らがベトナムの「気候変動・海面上昇シナリオ」をまとめたと明らかにした。このシナリオは3つのレベルの温室効果ガス排出シナリオに沿って作成されている。
それによると、今世紀末にベトナムの気温は1980~1999年の平均気温と比べ2.3度上昇する。気温の上昇幅は地域により1.6~2.8度で、北部と北中部は南部より上昇幅が大きくなる。年間雨量と雨季の雨量はともに増加する一方、乾季の雨量は減少し、特に南部でその傾向が強くなる。雨量の増加量は南部より北部のほうが多くなる。また100年後の海面上昇シナリオは、0.7メートルと1.15メートルの2通りが想定されている。
ファム・コイ・グエン資源環境相は、このシナリオは初期的な研究結果に過ぎないが、各省庁や地方政府が今後の発展計画や戦略を作成する際の基盤になると話している。