ベトナムのプロのお仕事を動画で紹介する「ベトナムの仕事人」シリーズ。第3弾は「ザボン(ポメロ)売り」です。ザボンは、文旦(ブンタン)、ボンタン、ポメロなどとも呼ばれる大きな柑橘類。ベトナム語では「 Bưởi(ブオイ) 」と言います。ザボンの皮はかなり厚いため、果肉を取り出した状態で売られていることも多いのですが、いったいどうやってあの分厚い皮を剥いているのでしょうか。ベトナムのプロの手さばきを見てみましょう。
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ベトナムのザボンは薄緑色で洋ナシのような形をしています。味は苦味のないグレープフルーツといった感じ。ベトナムに酸っぱいハズレザボンてあるの?と思うくらい、どれもさっぱりとした甘さでおいしいです。
包丁の持ち方に注目!
日本人が見ると、毎度ながら包丁が動くたびに「あぶない!」と指先がむずむずしてしまいます・・・。
ザッザッザっとあっという間に皮がそぎ落とされていくのは、ひやひやしつつも心地いいですね。
日本人だと皮を剥くとき、親指で皮を引くようにしますが、ベトナム人は人差し指を使っているんですね。よく見ると、包丁を持つとき人差し指は添えているだけだということがわかります。ところ変われば包丁の持ち方も変わる。ベトナム人のほうも、日本人の包丁の持ち方を見たら、ひやひやするのかも。
栄養豊富でカロリー控えめ
ザボンは ビタミンCをはじめ 各種ビタミンが豊富 で、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどの ミネラルも豊富 。カロリーが少なめで健康に良い果物です。
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ベトナムでは、ザボンは肌にいいと考えられています。ビタミンCはいわゆる抗酸化物質ですので、 美肌効果 が期待できます。また、ビタミンCには 免疫力を高める 効果もあります。ザボンのさっぱりした風味にはクエン酸が含まれており、疲労物質を代謝する作用があることから、 疲労回復にも役立つ と言われています。
ザボンには脂質が含まれておらず、100gで僅か32kcalしかないため、 ダイエット中の栄養補給に最適 。さらに、コレステロール値を下げる効果があるペクチンが含まれていますので、コレステロールが気になる方にいいようです。
ベトナムでは 妊婦が食べると良い とされる食べ物の代表格にもなっています。ザボンには妊娠初期に必要な葉酸が含まれているほか、妊婦に必要なカルシウムが豊富で、鉄分も含まれています。
唐辛子入りの塩と一緒に食べる
ベトナムではザボンの甘みを引き出すため、唐辛子入りの塩をつけて食べるのが一般的。つけると確かに、ザボンがものすごく甘く感じられます。気持ち悪がらず、一度は挑戦して見てください。
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また、体にいいとわかっていても、なかなか果物を食べる気になれない、という方にはジュースがおススメです。グレープフルーツと違って苦味がないので、小さな子でもぐびぐび飲めます。やさしい甘さでさっぱりおいしいですよ。ベトナムでは細かくしてサラダにすることも多いです。
ザボンの保存方法
皮をむいたザボンはなるべく早く食べたほうがいいですが、皮を剥いていないザボンは日持ちがします。冷暗所であれば2~3週間は持ちます。冷蔵庫に入れると香りがなくなってしまうそうです。
ちなみに、ザボンの皮の白い部分にはたくさんの栄養があることから、日本ではよく砂糖漬けなどにして食べられていますが、ベトナムでもチェー(ベトナム風ぜんざい)の具として使われています。ザボンが豊富な地ですので、丸ごと買ってきて、自分で砂糖漬けやチェー作ってもいいかもしれませんね。今回の画像を参考に、皮をさばいてみてください!
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