ベトナム生活を安心に!〜在住者向け医療保険の選び方〜

2025/02/21 JST配信

ベトナムでの生活は刺激的で楽しいものですが、日本とは異なる環境のため、思いがけず病気やケガに見舞われることがあります。例えば、大気汚染による慢性的な咳、蚊に刺されることで発症するデング熱、屋台の食事による胃腸炎、歩道の段差による転倒事故など、日常生活の中でさまざまなリスクが潜んでいます。

こうした際、ローカルの病院を利用することもできますが、多くの日本人は英語や日本語が通じ、設備の整った外資系病院やクリニックを選ぶ傾向にあります。しかし、外資系の医療機関は高額な医療費がかかり、また、万が一大きな手術や海外緊急搬送が必要になった場合、その費用は数百万円から1000万円以上になることもあります。

このようなときのために適切な在住者向け医療保険に加入しておくことが重要と言えるでしょう。

 

ベトナム在住者向け医療保険とは?

本記事で紹介するベトナム在住者向け医療保険とは、ベトナムに滞在する日本人やベトナム人向けの民間医療保険です。個人・法人どちらでも契約ができるため、現地採用者や個人事業主にとっても有益な選択肢となります。また、日本で販売されている駐在員用の海外旅行保険(*)よりも安価で、現地での医療費に特化した補償がついていることが特徴です。

<主な補償内容>

  • 必須補償:入院・手術・緊急搬送
  • 任意補償:外来診療、歯科、マタニティ、死亡・後遺障害 など

さらに、ベトナムに限らず補償エリアを選択できるため、日本を含む補償エリアを選ぶことで一時帰国時の医療費も補償対象となります。

(*) 駐在員用の海外旅行保険 ... 日本で販売されている法人向け長期海外旅行保険です。保険会社の日本法人が提供する商品のため、24時間対応の日本語サポートデスクや賠償責任保険、携行品損害などの補償がついていることが特徴です。ただし、手厚いサポートのため、費用が高いです。

 

どうやって保険会社やプランを決める?

 

ベトナムには多くの外資系保険会社が進出しており、日系の三井住友海上、損保ジャパン、東京海上などの企業も現地で医療保険を提供しています。さらに、リバティ保険などの外資系企業もベトナムで長年の実績を持ち、信頼されています。

以下を参考にして、ご自身に合う保険プランを探しましょう。

<保険会社を選ぶ際の5つのポイント>

✅ 加入条件:年齢や持病など条件をクリアしているか確認する。

加入年齢に制限がある場合や加入審査のために健康診断の受診を設けているプランがあります。まずは加入条件に当てはまるかどうかを確認することが必要です。

✅ 補償範囲:入院・手術・緊急搬送は必須。特約の有無をチェック。

各保険プランにより特約の内容が異なります。外来特約はほとんどのプランに用意がありますが、歯科特約やマタニティ特約、死亡時の保険金に関する特約はプランによります。希望の特約があるか確認しましょう。

✅ 補償エリア:自分に必要な補償エリアを選択する。

ベトナム国内、アジア諸国、全世界などの補償エリアの選択が可能です。アジア諸国や全世界の場合は補償対象地域への海外緊急搬送が含まれています。また、日本を含む補償エリアを選べば一時帰国時の医療費も補償対象です。

✅ 料金:年間保険料はプランによって異なるため、コストと補償内容のバランスを考慮。

補償範囲や補償エリアの拡大に伴い年間保険料も高くなります。ご自身にとって補償内容が大事なのか、年間保険料を抑えることが大事なのか、ポイントを絞るとプランを決めやすくなります。

✅ キャッシュレス対応:かかりつけ医がキャッシュレス提携病院かをチェック。

各保険会社によりキャッシュレス提携病院が異なります。勤務先や自宅の近くの病院やクリニック、かかりつけ医などが提携病院かどうかを事前に確認しましょう。また、どうしても保険料を抑えたい場合は、キャッシュレスが利用できないプランを選ぶことで費用を抑えることができます。

 

人気の保険会社やプランは?

<人気ランキング> *直近1年の保険比較サイトからの加入者数

第1位:リバティ保険 基本プログラムH1 + 外来特約(自己負担なし)

第2位:リバティ保険 基本プログラムH1 + 外来特約(毎回55万VND自己負担)

第3位:三井住友海上ベトナム 基本補償Plan3 +外来特約 OP3(自己負担なし)

人気の保険会社は、補償内容が手厚く安心のできるリバティ保険となっています。特に「自己負担なし」のプランは、病院での支払い負担がなく、キャッシュレス診療が可能な点が魅力です。一方で、「自己負担あり」のプランは、保険料を節約できるため、コストを重視する方に適しています。

続く三井住友海上ベトナムはリバティ保険に比べると保険料が抑えられ、必要最低限の補償がある点で評価されています。日系企業のベトナム法人という点も安心材料の一つですね。

 

まとめ

ベトナムは日本とは異なる医療環境であり、万が一の事態に備えるために医療保険の加入は必須と言えます。ご自身の健康状態やライフスタイルに応じて、適切な補償内容の保険を選びましょう。

どのプランに加入すべきか迷った場合は、ベトナム在住者向け保険比較サイトを利用し、日本人担当者に相談するのもおすすめです。病気や怪我で慌てる前に適切な保険に加入し、安心してベトナム生活を送りましょう。