ベトナムの数字の書き方~小数点は点ではなくカンマ~

2015/04/17 JST配信

ベトナムで生活する上で、必ずやり取りするようになるのが数字。ベトナム語を話せないうちは、紙に書いたものが頼りになったりするわけですが、その紙に書いた数字の書き方が日本と違って戸惑うことがあります。そこで、日本とベトナムの数字の書き方の違いについて見ていきたいと思います。

ベトナムでは「1」と「7」の書き方に注意

まず、ベトナム人が書いた数字と日本人が書いた数字を見比べて見ましょう。どこが違うでしょうか?

まず、「 1 」の書き方が大きく違います。ベトナムでは棒1本まっすぐ引いただけの「1」を書く人はまずいません。画像のように必ず左に突き出します。「1」の数字の一番下と同じ位置から「1」を書き始める人も多く、Vを逆さまにしたような形になっている場合もあり、日本人にはちょっと読みづらい。逆にベトナム人は、手書きの「1」が縦線1本のみであることに違和感を感じるようで、「これは1でいいのか」と念押しされることもしばしばです。

もうひとつ大きく違うのは「 7 」です。ベトナムはフランス文化の影響があるので、欧州式に「7」の胴体に横棒を入れるのが普通です。これは「1」と混同しないよう書き分けるため。日本人のように「7」の1画目に縦棒をつけると、「17?」と勘違いされてしまうことがあります。

そのほか、誤解を招くことは余りありませんが、ベトナムでは「4」は頂点をくっつけないのが一般的。また、全体的に丸を描くように書くので、「9」は「6」を逆さまにしたように最後の部分を丸く終わらせるのが普通です。

小数点は「ピリオド」ではなく「カンマ」

ベトナムで表示されている値段を見ておや?っと思うのは、「ピリオド」と「カンマ」の使い方ではないでしょうか。例えば日本では「 1,234.56 」と書くところを、ベトナムでは「 1.234,56 」と書きます。ベトナムでは、小数点がカンマで、3桁の区切りにピリオドを使用しており、日本とは逆になっています。手書きだけでなく、パソコン入力でも同様です。

これは、ベトナムが特殊なのではなく、欧米ではベトナムのような書き方が一般的です。「1.234」となっていると、日本人は「一てん二三四」と思ってしまいますが、ベトナムでは「千二百三十四」のことです。

また、ベトナムでは通貨の桁数が多いため、3桁を省略することが多いです。タクシーメーターが「12.0」となっているのは、1万2000のことですので、注意しましょう。

【豆知識】小学校で習う算数の「+-× ÷」。日本で「割る」は「÷」ですが、ベトナムでは「:」を使います。慣れないとちょっとびっくりしますよね。

数字の書き方の違いは、特にビジネスや公的機関への届出では大きな問題になることもあります。郷に入れば郷に従え、ベトナムではベトナム人の書き方に合わせるのが無難でしょう。

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