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ハンセン病の元患者や家族達が住む島として知られる中部ダナン市のホアバン島(ホアバン集落)から25日、127世帯350人余りの住民が一斉に本土に移住した。本土移住は住民の長年の望みではあったが、複雑な思いも残る。跡地では、ビンパール社が50億ドル(約3940億円)を投じてホアバン高級総合リゾートを開発することになっている。
同集落が属するダナン市リエンチエウ区当局は移住の3日前、集落の集会所に住民を招いてお別れパーティーを催した。地元より本土の関係者の方が多い。住民の多くは、長年暮らした村を離れる寂しさと新居での生活に不安を抱えているため、心ここにあらずの様子だった。
ホアバン集落の最初の住民の1人であるグエン・ティ・トゥアンさんは、「この数日夜も眠れません。50年近く前、ハンセン病を恐れる家族や周囲の人から故郷を追われてここにやって来ました。今になって第2の故郷からも離れることになるとは思いませんでした」と語る。
トゥアンさんによると、1960年代の初めにはまだ有効な治療法がなかったため、患者を隔離する場所の一つとしてホアバン島が選ばれたという。「当初は家もなく、テントを張って男女が一緒に暮らしていました」と当時を振り返った。