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ベトナムでは、嫉妬に狂った相手から硫酸を浴びせられる事件が決して珍しくない。被害者が女性だった場合は、絶望して自殺まで考えることがあるようだ。レ・ティ・キム・ティエンさんもその中の一人だが、今では人生に希望を見出している。
事件は1997年に起きた。別居していた夫が嫉妬心から人を雇って、ティエンさんの顔に硫酸を浴びせた。見るも無残な顔になり、小さな息子は抱きしめようとするたびに泣いて逃げ出すあり様で、いつも死ぬことを考えていた。気持ちが落ち着いた時に、自分が死んだ後に残される2人の子供達のことを考えると、生きなければと思ったという。
事件当時、彼女はハノイ市カウザイ区でカーテン販売店を経営していた。顔をスカーフで覆って仕事に戻ったものの、従業員の多くが去り、初めて訪れた客は彼女を見ると何も言わずに店を出て行った。