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過去20年で最大規模とされた台風4号(アジア名:ノルー、日本では台風16号)が、27日深夜に南中部沿岸地方に上陸した。
台風の影響により、各地で道路の冠水や倒木の被害のほか、電柱が倒れ、家屋の屋根が吹き飛ばされるなどの被害が出たが、最も大きな影響を受けた北中部地方トゥアティエン・フエ省、南中部沿岸地方ダナン市、同クアンナム省、同クアンガイ省の4省・市では、28日午前の時点で死者は確認されていない。
同4省・市では、高電圧および中電圧の電力網にトラブルが発生し、数百本の電柱が倒れたため、北中部地方クアンビン省から南中部沿岸地方フーイエン省と南中部高原地方コントゥム省にかけての広い範囲で停電が発生した。
トラブルが発生した地点の出力合計は673MWで、中部電力総公社(EVN CPC)の総電力供給量の23%を占めている。電力会社をはじめとする関連機関・組織は、各地で復旧作業を急いでいる。
台風の影響は28日正午ごろまで続いた。台風の影響で一時閉鎖となっていた国内の空港10空港のうちの9空港は、28日午後までに稼働の再開が許可された。ただし、北中部地方クアンビン省ドンホイ空港については、交通運輸省傘下のベトナム民間航空局(CAAV)が様子を見て再開を決定する。
なお、農業農村開発省傘下の自然災害防止総局は、台風の影響を受けた省・市の地方自治体に対し、28日も引き続き海上活動を禁止するよう要請した。
日本の気象庁が発表したデータによると、台風4号はベトナム時間28日午後1時の時点でラオスに位置し、このまま1時間に20kmの速さで西へ移動し、29日午前1時までにラオスで熱帯低気圧に変わる見通し。29日午後1時までにはタイに抜けると予想されている。