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配車アプリのグラブ(Grab)は、空港で乗客によって予約をキャンセルされた運転手に対し、国内線ターミナルの場合に2万5000VND(約145円)、国際線ターミナルの場合に1万~1万5000VND(約58~87円)の補助金をそれぞれ支給すると発表した。
今回の支援措置の背景には、空港で客を乗せることについて、煩雑で待ち時間が長く、労力の割に効率が悪いとして、多くのドライバーが敬遠していることがある。
配車アプリ運転手のN・Aさんは、「入場料を払って空港に乗り入れた後で予約をキャンセルされたことが何度もある。損失を被る可能性が高いため、空港での営業は控えている」と打ち明けた。
従来型タクシー運転手のN・T・Hさんも、「夕方のピーク時や雨が降っている時は最悪だ。車を待つ客はたくさんいるが、2〜7kmの短い走行距離が大半で、交通渋滞も酷いため、乗せても採算が取れない」と嘆いた。
ホーチミン市タンソンニャット国際空港はこれに先立ち、タクシーと配車アプリを介したチャーター車両に対する規定を導入し、規制を強化した。これによると、運転手は、空港の指定された場所でのみ乗客を乗り降りさせることが可能。車両を降りて客引きをしたり、走行距離が短いことを理由に乗車を拒否したり、運賃の水増し請求などをしてはならないと規定している。これに違反して乗車を拒否した運転手には、空港での営業停止処分を科し、3回目の違反があった場合は空港での営業を禁止する。
なお、交通運輸省傘下の民間航空局(CAAV)は、来る建国記念日(9月2日)に伴う連休に備えて、空港で営業する配車アプリ会社と従来型タクシー会社に対し、24時間体制で車両を十分に手配するとともに、運賃を引き上げないよう指導した。