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交通運輸省傘下のベトナム民間航空局(CAAV)は25日、ハノイ市のノイバイ国際空港に放置されているボーイングB727-200型機の航空機「エアドリーム(Air Dream)」を入札で売却する代わりに、教育用としてベトナム航空学院に引き渡すことを交通運輸省に提案した。
ベトナム航空学院は交通運輸省所属の公立事業体で、民間航空分野の専門職大学。放置機体の受領・利用計画を立案済みだ。機体は老朽化し飛行させることはできないが、機内の構造や設備はしっかりしている。同学院は、これらの機体や設備を学生の実習用に利用できれば、海外から高額の実習設備を輸入せずに済むとして、これまで複数回にわたって機体の引き渡しを申請してきた。
民間航空局によると、機体の入札手続きには問題が多いという。同局には入札時の最低売却価格を確定する権限がないため、外部の独立価格査定業者を雇う必要がある。また、機体の製造年が古く、十分な書類や他に比較できる機体がない。業者は17億VND(約850万円)と査定したが、同局は説得的な根拠に欠けると判断し、入札処分に替えて公共資産の引き渡しを運輸省に提案した。
同機はもともとカンボジアのロイヤル・クメール航空会社(Royal Khmer Airlines=RKA)が所有していたもので、シェムリアップ(カンボジア)~ハノイ線で使用されていた。しかし、2007年5月に故障でノイバイ国際空港に着陸して以来、放置されたままになっている。カンボジアの航空当局は、同機のカンボジア国籍を抹消したことを認めている。