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最近になり、正規輸入ルートのほか日本へ渡航した人が荷物と一緒に持ち帰るかたちで日本産の農産物が多数ベトナムに輸入されるようになった。その中で新たに注目されているのが日本産のサツマイモだ。
ベトナム産のサツマイモが1kg当たり1万5000~3万VND(約75~149円)で売られているのに対し、日本産は54万VND(約2687円)と20倍近くもする。
ホーチミン市に住む女性は2年前に出張先の日本で食べたサツマイモが気に入り、持ち帰り品のサツマイモの販売者がいることを知ってから、1週間に400gを2袋買っては朝ごはんに食べている。日本産の物は信頼できるから高くても買うのだという。
また別の女性は、日本産のサツマイモは高価なため買うまでには至らないが食べたことはあり、甘くねっとりした食感でいくら食べても飽きがこないと話す。高価なために時々その味を楽しむことが日本産のサツマイモをより魅力的に感じさせるのだそう。
週に一度、自宅のある区から隣の区の青果店まで日本産のサツマイモを2kg買いに行くという女性は「うちは大人も子供も日本のサツマイモが好きなのよ。美味しくて健康に良いだけじゃなくて、茹でるだけで食べられて簡単でしょ」と絶賛する。
日本産のサツマイモは平均で1個300~500g、大きいものだと1kgになるものもあり、その分1個当たりの値段も高くなる。最近ではスライスされた日本産のサツマイモが2~4切れずつ、300~400gで真空パックの状態でも販売されている。
ホーチミン市内で蒸した日本産のサツマイモを販売する青果店では、一度に輸入できる数量が限られているため毎日少しずつ店頭に出しているが、ここ2日間は品切れだという。また、蒸した日本産のサツマイモを真空パックにして販売している店もある。冷蔵庫で3~4日間の保存が効き、温めるだけで食べられるとのこと。
ベトナムでは白色や黄色、紫色など様々なサツマイモが栽培されているが、日本種はベトナムの高原地域でのみ栽培されているため、価格は1kg当たり5万~7万VND(約249~348円)する。
しかし、専門家によるとイモは病気に強く栽培しやすいが良質のイモにするには良質の土壌と安定した気候と水分が必要であるため、同じ品種でもベトナム産と日本産では栄養素が異なるとしている。