28日午前にベトナムでの修学旅行を終えて成田国際空港に帰国した神奈川県内の私立高校の2年生34人が腹痛や吐き気など食中毒に似た症状を訴えて病院へ搬送された問題で、ベトナム航空(Vietnam Airlines=VNA)は29日、同社のサービスが体調不良の原因ではなかったことを明らかにした。
VNAによると、成田国際空港の医療センターが同社の機内食は無関係だと通知したほか、日本の検疫機関も同機を検査し、異常がないことを確認したという。
文化スポーツ観光省傘下の観光総局によると、体調不良を訴えた34人を含む生徒251人と教職員ら計264人は24日から27日までベトナムに滞在し、メコンデルタ地方ベンチェ省ミトーやホーチミン市クチなどを訪れたほか、同市レホンフォン中学校の生徒らと交流した。
27日は、ホーチミン市内の5つ星ホテルでビュッフェ形式の夕食をとった後、20時30分にタンソンニャット国際空港へ向かった。その後、VN300便でベトナム時間28日午前0時35分に同空港を出発したが、離陸直後から34人が機内で体調不良を訴えていたという。
同機は日本時間同日午前7時45分に成田国際空港に到着し、34人は着陸直後に病院へ搬送された。いずれも症状は軽く、1人を除く33人は同日午後までに帰宅した。
今回の問題について保健省傘下の食品安全局は、ホーチミン市保健局局長に対して、生徒らがベトナムで口にしたものの原産地や加工・保存施設などを検証するほか、食品のサンプルを採取し原因を明らかにするよう関連当局への指導を求めた。