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オーストラリア家畜輸出協会は、動物虐待の疑いでベトナムの屠殺場3か所への牛輸出を停止すると発表した。
オーストラリアの動物愛護団体、アニマルズ・オーストラリア(Animals Australia)の秘密調査員らは5月、北部と中部の屠殺場13か所に潜入取材した。その際に撮影した動画がこのほど同国のABCテレビで放送され、大きな反響を呼んでいる。
動画には、同国から輸入されたと見られる牛が不衛生な環境の中、頭をハンマーで殴られて地面に倒れ、更に殴られ続けるという残酷な屠殺の様子が映っていた。潜入取材した13か所のうち、オーストラリアが求める基準をクリアしていたのはわずか2か所だったという。
ベトナムはオーストラリアの生きた牛の大きな輸出先で、2014年にベトナムに出荷されたオーストラリア産牛は18万頭に達し、同協会は引き続きベトナムを主力市場としている。同協会は、基準をクリアしているかどうかを把握するためベトナムの屠殺場に監視カメラ35台を設置。今後、更に80台を設置する予定だ。