ベトナムレコード産業協会(RIAV)は27日、同協会会員企業の録音著作物を許可なく営業目的で使用した十分な証拠があるとして、FPTテレコムのIPTVサービスとノキアを提訴すると発表した。
FPTテレコムのIPTVサービスは有料動画サービスだが、その内容の大半はコンテンツ制作会社に著作権料を支払わず無断使用されたものだという。一方ノキアは、8月に新発売された携帯電話「Nokia5320」の販促キャンペーンとして、FPTオンライン社が運営する「nhacso」というウエブサイトから1000曲を無料でダウンロードできるカードを購入者にプレゼントしていた。RIAVは、「nhacso」サイト掲載の1万644曲の大半も会員企業の著作物を許可なく使用しているものだと指摘している。
なぜFPTオンラインではなくノキアだけ提訴するのかという質問について、RIAVは「ノキアとFPTオンラインとの間で契約があるかどうかの事実をまだ把握していない。今回は著作権侵害がはっきりしている相手のみ提訴する」と説明している。
この問題についてFPTオンライン側は「ノキアはキャンペーンの一環としてプレゼント用に弊社のカードを購入したに過ぎず、RIAVがノキアを訴えるのはおかしい。弊社はすべての楽曲について取引相手と正当な契約を結んでおり、RIAVが弊社を訴えるのであれば受けて立つ用意がある」とコメントしている。