家族と共にウクライナのオデッサ市に暮らすベトナム人の少女リンダ・チュオンちゃんは今年10歳になったばかりだが2003年から昨年まで4年連続でウクライナの7~10歳の児童を対象とした新体操の全国大会でチャンピオンに輝くほどの実力の持ち主である。オデッサ市にはオリンピック新体操センターと呼ばれる新体操選手のハイレベルな養成所がありチュオンちゃんは6歳の時からここで英才教育を受けている。
チュオンちゃんはこのほどハノイで行われたベトナムの新体操全国大会にも参加し、その高い技術力で注目の的となった。ロシア生まれの彼女にとって祖国での初めての舞台となった今回の大会で、チュオンちゃんはこん棒競技で素晴らしい技を披露し見事銅メダルを獲得した。彼女の父親のフオンさんはまだ幼い娘が誰に強制されることもなく自ら進んで新体操に夢中になり日々ハードな練習を行っていることを誇りに思っているという。
ベトナムでは依然として競技人口の少ない新体操だが、オリンピック種目の一つとして今後関心が高まることは必至であり、チュオンちゃんとその家族は近い将来彼女がベトナムのユニフォームを着て国際大会に出場し、祖国に栄誉をもたらすことを何よりも楽しみにしている。