今年3月、台湾で脱線事故に巻き込まれて死亡したベトナム人妻チャン・ホン・チャンさんが、実は台湾鉄道局員の夫に殺害されたものだったとして、警察当局はこの夫・リーを起訴した。リーは保険金目当てでチャンさんの殺害を計画、毒薬を飲ませた上、証拠隠滅のため事故を仕組んだと見られている。
3月17日、チャンさんとリーの2人が乗った急行列車の脱線事故が発生した。チャンさんはけがをし、病院へ運ばれたがまもなく死亡。しかし、その後の検査の結果、チャンさんの体内から毒薬が検出されたため、警察当局が捜査したところ、リーが事故の直前、チャンさんにかけられていた保険金約62万5000米ドル(約7200万円)を引き出していたことが判明した(台湾では生前に生命保険金を借りることができる)。さらにこの4年前にも、リーの前妻(ベトナム人)が毒蛇にかまれて死亡していたのである。
ところが、リー容疑者がその後突然首吊り自殺を図り、死亡したため、警察では共犯の疑いのあるリーの兄について引き続き捜査を行っているが、この兄は容疑を否認している。