中国へ嬰児を販売していたとして6人が逮捕された事件の詳細が判明してきた。ブローカーの役割を担っていたグエン•ティ•トゥー•チャン容疑者はツーズー産婦人科病院前でカフェを営みながら、未婚の母親や赤ん坊を捨てたいと思っている母親と接触し、グエン•ティ•サン容疑者へその母親を紹介した。報酬は1人につき50万ドン(約 3700円)。サン容疑者はチャン容疑者の他にも数人にこのブローカーの任務に当たらせていた。
サン容疑者は1人400万−1000万ドン(約 2万9800−7万4400円)で取引し、赤ん坊は次にチューン•ティ•タイン容疑者に手渡され、タイン容疑者からさらに中国人の夫を持つファム•ティ•トア容疑者に手渡され、トア容疑者によって中国へと運ばれる。取引されるのは大体が男の子で、努力しても男の子に恵まれない中国人家庭や、「妊娠・出産で仕事を休むのは時間と金の無駄で、金で嬰児を買ったほうが良い」と考える妻を持つ中国人家庭へと売られていく。
逮捕のきっかけとなったのはサン容疑者の復縁した夫が、サン容疑者が生後2ヶ月の赤ん坊を預かっているのを不審に思い、ホーチミン市3区公安に連絡したことである。公安はサン容疑者を追跡し、ハイフォン市でタイン容疑者へ赤ん坊を渡すところを現行犯逮捕した。サン容疑者らの証言から数名の関係者の名前が挙がり、公安ではその関係者の行方を追っている。