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- 三菱食品がホームファーム2.9億円出資
- 店舗改装、新規出店、人材投資などに充当
- 約6年間で161店舗にまで店舗急拡大
三菱食品株式会社(東京都文京区)は、ベトナムで輸入食品専門小売店を展開するスタートアップ企業であるホームファーム・ホールディング(Homefarm Holding、ハノイ市)の第三者割当増資引受による出資を行った。
三菱食品は、日本国内市場の縮小傾向を踏まえ、日本食文化の輸出を通じた海外市場における新規需要の創造を成長戦略の柱の1つと位置付けており、中でも市場の成長性、親日的文化、食品輸入制度などからベトナムを有望市場と捉えて進出機会を模索していた。
2023年、現地企業を通じてホームファームとの接点ができ、それ以降お互いのオペレーション視察やチャン・バン・チュオン最高経営責任者(CEO)との度重なる対話を通じ、相互理解と信頼関係を深めてきた。
その結果、日本産品の販売先およびベトナム市場開拓のパートナーとしてホームファームが最適と確信を持つに至ったことから、ホームファームがかねてより店舗拡大を目的に検討していた資金調達の増資を引き受ける形で約2億9000万円の出資を決定した。資金は、既存店舗・配送センターの改装費用、新規出店関連費用、システム関連投資、人材投資に充てられる。
ホームファームは主に生鮮サーモンと冷凍牛肉を取り扱う輸入食品専門小売店で、関連食材として醤油やわさび、ステーキソースといった調味料のほか、鍋の素(スープ類)や具材となる冷凍食品などの販売を行っている。
また、面積30~40m2の小型店舗を、伝統的市場の近接地や住宅街に短期間で機動的にオープンし、創業年である2017年末に10店舗だった店舗数は2024年3月末までの約6 年間でハノイ市とホーチミン市を中心に約16倍にあたる161店舗にまで急拡大している。
三菱食品は既に飲料製品や調味料などを輸出してホームファームの店頭で販売を開始しており、今後ホームファームの店舗ネットワークを活用し、店頭における日本産食品のテストマーケティングや、新業態のトライアルなどを行う予定だ。
また、その中で直接得られる現地消費者の生の声や購買データを分析することで、日本食の現地展開や新たな需要を創造するような商品開発、さらに日本の食品メーカーのベトナム進出支援などに取り組んでいく。