[経済] ベトナムニュース
2006/09/04 07:16 JST配信
スーパーの店頭に並ぶ牛乳製品のパッケージには、「殺菌牛乳」、「フレッシュミルク」などと書かれているが、実はベトナムの生乳生産量は需要全体の22%を賄うにすぎない。そのため乳業各社は、生乳に粉乳やバターを混ぜて「牛乳」として販売している。動物飼料協会によると、なんと40〜70%の割合で粉乳やバターが混合されている「牛乳」も少なくないという。
先進国などでは通常、牛乳製品について、生乳の割合が90〜100%でなければラベルに「牛乳」と表示できないと規定されている。しかしベトナムの現行のラベル表示規定では、包装された食品、飲料、化粧品については原料を明記しなければならないが、各原料の割合までは表示が義務化されていない。この法の隙間をぬって、乳業各社はそろって粉乳を高い割合で混合しているにも関わらず、「ピュアフレッシュミルク」などと消費者の誤解を招くような表示を堂々とラベルに掲げているのである。
農業地方開発政策戦略機構の分析によると、ベトナムの牛乳の平均小売価格は、北米、中国、EUなどの0.8米ドル(約93円、1キロ当たり)に対し0.82米ドル(約96円)で、世界水準よりわずかに高い。しかしその一方で、原料となる生乳の価格は3500ドン(約26円、1キロ当たり)で、これは中国やタイよりも低い水準だ。つまり乳業各社が、酪農農家からは安く生乳を仕入れ、粉乳やバターを加えた「牛乳」を高い値段で消費者に売りつけることで多額の利益を得ている図式が浮かび上がる。さらにこのところ、生乳の値段が安いために多くの酪農農家が経営難に陥り、乳牛の飼育頭数も年々減少しているという。
こうした状況を懸念し、関連団体などからは、政府はラベル表示に関してより厳しく規定すべきとの声があがっている。
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