(本記事は、2019年11月7日付け「VIETJO LIFE」で配信されたものです。)
かれこれ今まで一体何本のイベントをやってきたのでしょうか…。日本で20年+ベトナムで10年、もう数えるすべもないですが、とてつもない現場数をこなしてきてるのだと思います。
イベントの推進作業の段階で、「マニュアル」をつくるという工程が必ずあります。また、マニュアル制作費という見積項目もあります。しかしこの数十ページにも及ぶマニュアルを現場で読んでいると、昔はよく先輩に怒られたものです。「運営マニュアルとは、準備の過程を同じひな型に順序立てて情報として記入し、制作過程で整理するもの。現場で読むものでは無い。」ある意味マニュアルは、クライアントにイベントの実施内容を最終確認するものであり、実際の現場で我々が使うものではないのです。
もちろん大型のイベントになればブース位置、備品や準備物、スケジュールなど覚え切れない細かな情報の数ページ分だけ、マニュアルの一部がポケットに入っています。またマニュアルは、制作過程において、担当別に作成することもあります。例えばステージ担当、庶務(備品など)、警備担当、施工担当など、各担当者がマニュアルを仕上げます。各現場ディレクターは、現場ではマニュアルは持ちません。自分の担当に関係のあるパートだけの必要な専門資料のみを持ちます。あとは、すべて場数、経験に基づくのです。
海外生活での遊びも、マニュアル(現地紹介本など)を見たってあてになりませんね。これまた職業病ですが、デザインやコピーをパッと見て記事を読むと、「あ、これはお金を払って書いてもらっている記事だ」とわかってしまいます。記事を読んで実際に食べに行ってみて、「まずい!!記事と全然違う!」という経験をされた方も少なくないと思います(※情報媒体の会社各位、ある意味私も同じ業界で事情はわかっているので気にしないでね)。
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