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ホーチミン市観光局によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第2波の影響により、7月下旬から8月中旬までの間に市内の旅行会社の90~95%が休業を余儀なくされている。
営業を継続している会社も主に金銭債権債務の確認・処理をしているだけで、通常の業務は行えない状況だ。
宿泊施設453か所が電気料金の値下げ措置を、また旅行会社21社とツアーガイド436人が各種料金・手数料の値下げ措置を受けているが、旅行会社の多くは担保資産がないため、銀行から融資を受けられず再建できないのが現状だ。
観光局は現状を踏まえ、観光業の復興に向けた2つのシナリオを発表した。
9月中に第2波が制御されることを想定するシナリオ1では、ビジネスマンや学生、労働者など幅広い顧客層をターゲットとして、ホーチミン市観光刺激計画案、同市と国内各地を結び付ける国内観光刺激計画案を再始動する。宣伝広告に注力し、観光客の安全を確保するための対策を徹底する。
12月末までに第2波が制御されることを想定するシナリオ2では、上述の対策に加え、観光業に携わる人材の再教育、企業の再建のサポート、新商品の開発にも注力するほか、企業に対し2020年分の個人所得税・付加価値税(VAT)について6~12か月の滞納を認めること、法人税・VATの50%を免除することなどを管轄機関に提案する計画だ。
同局はさらに、交通運輸省が航空会社に対し合理的な時期にチケットをキャンセルした旅行会社にデポジットを返金することを指導するよう同市人民委員会に要請する予定だ。