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7月末から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第2波が南中部沿岸地方ダナン市を中心に国内で拡大していることを受け、ハノイ市旧市街にある多くのホテルは営業を再開したばかりだったにもかかわらず、再びの休業を余儀なくされている。
旧市街にあるザーティン・グランドホテル(Gia Thinh Grand Hotel)のオーナーは、宿泊客がいなくなったため8月1日から営業を停止しており、年末まで休業すると語った。これにより、同ホテルに勤める数十人が失業している。その他のホテルも営業再開時期は未定だ。
一方、営業中のホテルのオーナーによると、宿泊料金を▲60%引き下げ、さらにコスト削減のため従業員を20人から4人に減らしたほか、家族全員で客室の清掃や受付などの業務を行っているという。
各ホテルは宿泊料金を1泊当たり20万~40万VND(約930~1860円)に下げているものの、通常は宿泊客の9割を外国人観光客が占めていることから、この割引も効果がない。これを背景に、多くのホテルが物件の売却を余儀なくされた。
英系総合不動産サービス会社のサヴィルズ・ベトナム(Savills Vietnam)が発表した2020年4~6月におけるハノイ市の不動産市場に関するレポートによると、新型コロナ禍の影響を受けて、市内の3~5つ星ホテルの客室稼働率は21%に低下した。1泊当たりの宿泊料金も前期比▲14%低下、前年同期比▲24%低下の85USD(約9000円)となった。