(C)Dan tri 写真の拡大 |
メコンデルタ地方ドンタップ省チャウタイン郡ホアタン村のフオックキエン寺には、体重80キロの大人が乗っても沈まない巨大な浮葉を持つハスがあることから、地元の人達に「ハス寺」と呼ばれている。
寺の前と裏にある2つの池の水面には、緑色の大きな丸い葉が数多く浮かび、それらの葉の間から白やバラ色の花が顔をのぞかせている。葉の縁は反り返り、葉の裏側は赤茶色だ。寺の住職によると、1992年に初めて池に出現したが、誰も正確な名前を知らないという。
訪れたのは乾季で水量が少なく、葉の大きさは直径1~1.5メートルだったが、雨期に入り旧暦9~10月になると2.5メートルまで成長することもあるという。花は最初、午後6時頃に咲き、翌日正午ごろに閉じるが、その後は午後3時頃から1~2時間しか開かない。色は初めは白だが、徐々にバラ色に変化していく。
記者の調べによれば、このハスは「ビクトリア・レジア(Victoria Regia、和名「オオオニバス」)と呼ばれる南米アマゾン川原産の植物で、ニュージーランドや中国、アフリカ諸国でも見られる。国内では、ドンタップ省の他、ホーチミン市のサイゴン動植物園やバンタイン観光区、東南部ビンズオン省などで栽培されている。