政府はこのほど、東南部ニントゥアン省にあるチャム遺跡と中部高原ラムドン省のダラット市を結ぶ鉄道の再建案を承認した。投資額は3億2000万米ドル(約370億円)で、BOT(建設・運営・譲渡)方式で建設する。
計画によると、この鉄道は全長84キロメートル、線路の幅(軌間)は1000ミリの狭軌で、最高時速70キロメートルで運行する予定。年内にも着工し2015年の完成を目指す。運行後は地元民と観光客双方の利用を見込んでいる。
かつてのチャム遺跡~ダラット間鉄道は1928年に開通、急こう配の場所が多いため、世界でも珍しいアプト式(歯車を使って急な坂を登る方式)を採用し、最盛期には14台の機関車が活動していた。このチャム遺跡~ダラット間の鉄道遺跡を国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録するためには、鉄道再建が条件となっていた。