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VN30インデックスを構成する主要上場企業30社の2020年業績は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けたにもかかわらず、全社が黒字を確保した。
全体の60%にあたる18社が増益、12社が減益だった。
同年の30社の親会社株主帰属利益合計は前年比+2.4%増の168兆1000億VND(約7700億円)。同年10~12月では前年同期比+13.4%増の54兆1670億VND(約2470億円)だった。
<VN30指数30社の2020年親会社株主帰属利益>
親会社株主帰属利益のトップは、ビンホームズ[VHM](Vinhomes)の前年比+28%増の27兆8400億VND(約1270億円)だった。
利益伸び率から見ると、国内最大手の鉄鋼メーカーホアファットグループ[HPG](Hoa Phat Group)が+79%の大幅増益でトップだった。
親会社株主帰属利益が+30%超増加した会社には、タインタインコン・ビエンホア製糖[SBT](Thanh Thanh Cong - Bien Hoa)、SSI証券[SSI](SSI Securities)、バオベトグループ[BVH](Bao Viet Group)、ファットダット不動産開発[PDR](Phat Dat)もある。
格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)の2020年親会社株主帰属利益は前年比▲98%減の700億VND(約3億2000万円)の大幅な減益だったが、同年に利益を計上した世界でも数少ない航空会社の1つとなった。
畜産飼料、食品・飲料、鉱山採掘、金融事業を手掛けるマサングループ[MSN](Masan Group)は支払利息や販売費の大幅増加により、親会社株主帰属利益が▲78%減少した。
石油ディーラー最大手のペトロリメックス[PLX](Petrolimex)も新型コロナや中部の豪雨・台風の影響により▲77%の大幅な減益だった。
商業銀行9行の2020年親会社株主帰属利益の合計は前年比+13%増の80兆7260億VND(約3700億円)だった。
ベトコムバンク[VCB](Vietcombank)とベトナム投資開発銀行[BID](BIDV)を除く7行が増益だった。
VCBとBIDは貸倒引当金繰入額の大幅な増加により減益となった。一方、ヴィエティンバンク[CTG](Vietinbank)は貸倒引当金繰入れ額が急減したため、親会社株主帰属利益が前年比+45%増加した。