[スポーツ]
サッカー元スロベニア代表ナストヤ・チェフ、ベトナムサッカーを語る
2013/07/21 07:46 JST更新
) (C) Bongdaplus, ナストヤ・チェフ選手 |
) (C) Bongdaplus |
) (C) Bongdaplus |
僅か1試合の出場で帰国してしまった元ブラジル代表のデニウソン(シマン・ハイフォンFC)を除けば、現在VリーグのタインホアFCで活躍している元スロベニア代表のナストヤ・チェフはVリーグで唯一ワールドカップとUEFAチャンピオンズリーグの舞台を経験した選手だ。今回は世界レベルを知る同選手にインタビューを行った。17日付ボンダープラスが報じた。
−チェフ選手、今日は取材に応じて頂き、ありがとうございます。あなたのプレーを観たサポーターは、“これまでのVリーグにはいなかった別次元の選手”と称賛しています。
「そうかい?だったら嬉しいけど、皆がそんなに高く評価してくれているとは思えないな。ベトナム人サポーターは僕に関する馬鹿げた情報(違法賭博に関わった疑いが持たれた)を耳にして、きっと僕のことを悪者扱いしているだろうと思っていた。だから、試合に出るときはいつも全力でプレーして、ナストヤ・チェフが優秀なフットボーラーであることを証明してやろうと思ったんだ」
−しかし、一部の心ない者は35歳のあなたが活躍できるのは、レベルの低いリーグに所属しているからだと口にしています。
「ファンがそれを口にしているのなら理解できる。けれど、もし専門家が言っているのだとしたら、声を大にして異を唱えたい。Vリーグは世界のリーグと比べても決してレベルが低いわけではないし、ここでプレーしている選手は全国から選ばれた選手達で、外国人選手も優秀な選手が揃っている。それに、ここまでクラブ間の力が拮抗しているリーグは世界でも珍しいよ」
−世界と比べてもVリーグのレベルは低くないとのことですが、お世辞でしょうね?
「僕がお世辞を言う相手は妻だけだよ。選手の質は本当に高い。ベルギーのクラブ・ブルッヘに在籍していた2002~2003シーズンには、世界トップクラスと評価されているシャビやイニエスタがいるバルセロナとカンプノウで試合したんだ。そのときの経験から言わせてもらえば、ベトナム人選手のポテンシャルは彼ら世界のトップスターと比べても決して劣っていない。もし生まれがカタルーニャなら、今頃バルサにいたっておかしくない。両者の違いはただ生まれ育った環境だけだよ」
−2002年の日韓ワールドカップでプレーしたあなたを覚えているベトナム人は少ないと思いますが、当時をふりかえって感想を聞かせていただけますか?
「スロベニアはスペイン、パラグアイ、南アフリカと共にBグループに入った。緒戦のスペイン戦は1-3で負けて、僕はベンチから眺めるだけだった。続く南アフリカとの試合では後半80分から出場、この試合も負けてしまったけれど、世界中が注目するW杯に出場できたことが嬉しかった。最後のパラグアイ戦は後半62分、1-0でリードした状態での途中出場だった。既にグループリーグでの敗退が決まっていたけど、追加点を取って勝利で大会を去りたかった。でも、立て続けに2点を取られて逆転された。僕は後半80分に一発レッドをもらって退場。試合は結局1-3で負けて、僕達のW杯は終わった」
−キャリアアップを目指して挑んだW杯での失敗は苦い思い出となっているのでしょうか?
「W杯出場という実績が、選手にとってその後の移籍を容易にするものであることは否定できないよ。スロベニア代表は1勝もできずに敗退してしまったけれど、僕は23人の代表選手の一員として大会に出場したことで大きなものを得たと思う。それに、試合が行われた韓国ではアジアの魅力的な文化に触れることができた。大会後はヨーロッパでプレーを続けながら、いつかまたアジアでプレーしてみたいと思っていた。それで、去年インドネシアのPSMSメダンへの移籍を決めたんだ。そして現在もヨーロッパに戻らず、Vリーグでプレーを続けている」
−現在35歳ですが、これからもVリーグで長くプレーを続けていくつもりですか?
「移籍して半年が経ち、ベトナムサッカーのことが、より分かってきた。少なくともあと2シーズンはプレーしたいと思っている。家族もベトナムに呼ぶことにしたんだ。僕にとって家族は1番大切な存在だからね」
−本日はインタビューに応じてくださり、ありがとうございました。
[HOANG PHUC Bongdaplus 17/07/2013 20:58U]
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