[特集]
観光名所からアリまで、指先サイズの超ミニチュアを作る男性
2018/06/03 05:26 JST更新
(C) vnexpress |
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ホーチミン市11区在住のチャン・ザン・ナムさん(男性・39歳)は、13年間にわたり指先サイズの「超ミニチュア」作品を作っている。これまでに手掛けた作品は、ベトナムの観光名所から自転車やバイク、帆船といった乗り物、アリなどの生き物まで300点以上に上る。
2005年にホーチミン市1区の青年文化会館で観たロシア人アーティストの超ミニチュア作品展に心を打たれたナムさんは、自分でも超ミニチュア作品を作ろうと思い立った。11区の自宅の部屋がナムさんの作業場だ。「作業場は気が散らないように静かでなければいけません。また、部屋では部品が飛ばないように扇風機もつけません」とナムさん。
作品はアリや飛行機、ベスパ(Vespa)のバイクなどを小さくしたもので、サイズはわずか数mmもしくは数cm。材料には、複合材料や金属、ガラス繊維などを使う。材料は、電子部品を専門に扱う青空市場として市内で最も有名な10区のニャットタオ市場(cho Nhat Tao)で購入する。電子部品のほか、金・銀・チタンなどの貴金属も材料となる。
ナムさんは、「超ミニチュア作品を作るにあたっての原則は、徹底的に簡略化することですが、細かく慎重に作らなければなりません。そのため、毎回1つ作品を作り終わると疲れ果て、手足はカチコチで目も痛みます」と語る。
中でもナムさんが愛着のある作品は、ヒアリだ。今の小ささになるまでには実に3年を要した。初期のものは大きくならざるを得なかったが、少しずつ小さいものを作っていき、最終的には本物と同じサイズ、そして本物とそっくりの見た目になった。
このほか、銅と複合材料で作った自転車や、銅板とアルミニウム、ゴムの小さな部品を組み立てたベスパなどはいずれも1cmに満たない。精巧に作られた帆船も1.5cmという小ささで、完成までに3週間かかったという。
ナムさんは、乗り物や生き物だけでなく、ハノイ市の一柱寺(Chua Mot Cot)や北中部地方トゥアティエン・フエ省のティエンム寺(Chua Thien Mu)などのベトナムの観光名所までも超ミニチュア作品にしている。いずれもサイズは2~3cmだ。
これまでに300点以上の作品を作ってきたナムさんだが、作品のほとんどが自分のために作ったもので、ほんの一部を外国人に贈ったり、アジアの顧客に販売したりしているのだという。
ナムさんは、「このミニチュア制作を職業と考えたことはなく、私にとってはたくさんのユニークな作品を作り出し、外国の人々にベトナムの国や人のイメージを紹介するという楽しみの1つでしかありません。次のテト(旧正月)には、自分自身と家族、友人に贈るため、十二支の超ミニチュア作品を作る予定です」と語った。
[Thanh Nguyen, VnExpress, 26/5/2018, 00:00 (GMT+7), A]
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