[特集]
店員はベトナム生まれのロボット、ハノイで話題のカフェ
2018/01/07 05:39 JST更新
(C) vnexpress |
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ハノイ市ハイバーチュン区ラックチュン通り98番地(98 Lac Trung St., Hai Ba Trung Dist., Ha Noi)で、「ロボット」が店員というカフェが初めて登場し、多くの人々の注目を集めている。ビジネスにロボットを導入し、店員としてサービスを提供するというアイデアは世界のいくつかの国で既に登場しているが、ベトナムではまだ目新しくユニークだ。
このロボットは、ベトナム生まれの「モルタ(Morta)」。身長1.3m、体重20kgで、自ら移動したり、飲み物を持って客に出したり、障害物を避けたり、「どうぞ」や「通ります」などの簡単な言葉を発することができる。さらに、赤面したりまばたきをしたり、ウインクをしたりと表情も変える。
ロボットは、各テーブルに到達するよう決まったルートに沿って動くようにプログラムされている。客に飲み物を運ぶときには、「人間」の店員が飲み物をロボットのトレイに乗せて、テーブル選択ボタンを押すことでロボットが動き出す。客が飲み物を受け取ると、ロボットは自ら元のところへ戻っていく。
「モルタ」を作ったチームのメンバーでエンジニアのドー・チュン・タインさんによると、ロボットは連続15時間の動作が可能で、充電時間は6~8時間だという。ロボット専用の全方向移動車輪2つとバランスホイール1つがついており、センサーで障害物を検知する。もしも障害物にぶつかってルートからそれると、元の位置に戻るシステムだ。
「最も時間を要したのは、型の形成と修整、試運転です。小さいサイズのモデルでは問題がなくても、実際のサイズにしてみるとセンサーやリンクの変更やアップグレードが必要でした」。とタインさん。
「モルタ」1体の制作にかかるコストは約1億VND(約49万8000円)。タインさんによると、初めての試作品のためコストがかかってしまったが、もしも数十~100体制作すれば1体あたり3000万VND(約14万9000円)でできるという。
ロボットをカフェに導入するというアイデアを考え出したグエン・クオック・フィーさんは、日本の同じようなモデルに着想を得た。しかし、ベトナムで同じことをするのであれば、後々の保証や改善といった問題から、ロボットを輸入するのではなく自分で作りたいと考えた。2017年3月から準備を始め、ロボットは9か月後に完成した。フィーさんは商標登録も済ませているという。
一般的なカフェでは、5~6人の店員が必要だが、モルタがいるこのカフェでは1シフトあたり2~3人いれば十分。タインさんとフィーさんは今後、モルタに新たな機能を搭載するほか、手と頭を動かせるようにしたり、声でコミュニケーションがとれるようにしたりと改善を行っていく計画だ。
[Mai Anh, VnExpress, 16/12/2017 | 00:00 GMT+7, A]
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