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[特集]

ホーチミン、深夜の路上カニ市場

2017/11/26 05:55 JST更新

(C) vnexpress
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 ホーチミン市のカックマンタンタム(Cach Mang Thang 8)通りのホアフン(Hoa Hung)通りからオンタ(Ong Ta)三叉路までの約1kmの区間には、夜になると「クアドン(Cua Dong)」と呼ばれるカニを扱う路上市場が現れる。50年もの歴史を有するこの「市場」から、毎晩数百tのカニが市内の各所へ運ばれていく。

 路上カニ市場では、カックマンタンタム通りの路上に袋やカゴに入った大量のカニが所狭しと並ぶ。売り手によると、この市場は卸売りが主で、深夜2時ごろから動き出し、3時30分ごろが最も賑わうという。そして早朝には店を閉めていつも通りの路上に戻す。

 「いつごろからこの市場があるのかわかりませんが、私の母は1975年よりも前に既にここでカニを売っていました。ここはオンタ市場に近くて、北部出身の人がたくさん住んでいます。北部の人たちはカニを使った料理をよく作るので、この市場があるんです。当初は数人が売っているだけでしたが、だんだん賑やかになり、市内各所へ卸すほどの市場になりました」と売り手の1人は説明した。

 ここで売られるカニは、ほとんどがメコンデルタ地方のアンザン省やドンタップ省でとれたものだ。毎晩2台のトラックがカニを運んでくる。トラックが市場に着くと、売り手はまずカニを生きているものと弱っているものに分類する。生きているカニは小さな袋に入れて、市内の市場やレストラン、食堂に出荷する。

 路上カニ市場の店はそれぞれ一晩に1tものカニを仕入れるため、夜明け前に全ての作業を終えらえれるよう急いで分類しなければならない。脚が折れていたり弱っているカニは殻を向いて肉の部分だけを残す。これらはカニスープの米麺「ブンリエウ(Bun Rieu)」に使ったり、小さな食堂に売ったりする。さらに、死んでしまったカニは豚や家禽のエサにする。

 生きているカニは1kgあたり4万VND(約200円)、弱って処理されたものは3万VND(約150円)で売られる。ただし、これはメコンデルタ地方が雨季でカニがたくさんとれる時期の卸売価格で、日照りが続いたときや、テト(旧正月)には価格が大幅に上がるのだという。 

[Quynh Tran, VnExpress, 7/10/2017 | 07:11 GMT+7, A]
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