16人、12人…多くの女性と結婚したベトナムの男性たち [特集]

strong>16人の妻と24人の子供

　ハノイ市ザーラム郡に住むグエン・ダン・ハインさん(67歳)は、「ベトナムで最も多くの女性と結婚した男性」かもしれない。ハインさんはこれまでに16人の妻を娶り、24人の子供をもうけた。

　67歳になった今もハインさんは元気で明快だ。16人の女性たちとどのように付き合い始めたのか、どのように別れたのか、すべてはっきりと覚えているという。

9歳のころから詩を書いていたハインさん。多くの人がハインさんの詩を読み、詩を好きになり、そして作者のハインさんまでも好きになってしまうのだという。若いころ、ハインさんは何人もの女性を好きになったが、誰とも結婚しなかった。その後、16人の女性と結婚し子供をもうけたが、愛はなかったと語る。

　矛盾した話のようだが、ハインさんの説明はいたってシンプルだ。「私は無能で、ふらふらしながら詩を書くことが好きなんです。家族の世話なんてできません。なので、女性を好きになればなるほど、何とかして離れようとしなければならなかったんです」とハインさん。

　16人の妻がいたハインさん、再婚までの期間が1年のこともあれば6か月のこともあったが、1人1人とちゃんと結婚式を挙げた。しかし、どの女性とも婚姻届を出したことはなく、24人の子供たちもすべて婚外子なのだという。

　2003年に16人目の妻と結婚するとき、ハインさんは結婚パーティーを開いた。パーティーには元妻と子供たち、友人、親戚を招き、皆の前で新たな結婚は辞めると宣言した。ハインさんはついに、一生独身を貫くことに決めたのだった。ハインさんは今、小さな小屋で1人で暮らしている。

12人の妻と36人の子供

　北中部地方クアンチ省ハイラン郡に住んでいたチャン・ビエット・チューさんは、77歳で死去するまでに12人の妻を娶り、36人の子供をもうけた。

　親しい人によると、チューさんは若いころ、背が高くハンサムで、話し方も優雅だった。どこへ遊びに行くにもきちんとした服を着て香水をまとい、いつも微笑をたたえていたという。こうした「女殺し」の外見から、チューさんは女性たちにとても好かれた。

　チューさんの恋愛話は、子供や孫たちの間で「逸話」として今なお語り継がれている。チューさんは17歳で結婚したが、残念ながらこの妻は病気で死去してしまった。その後、チューさんは新たに妻を娶るが、同時に他にも女性がいた。

　長男のチャン・ディンさん(64歳)は、「父は亡くなる前、自分の女性たちの氏名と年齢、住所を記した日記を残していました。日記には子供が生まれたと思しき時期も書いていました。その時初めて11人の女性の『リスト』を知りました。5人はクアンチ省ハイラン郡ハイチャイン村、1人はキムロン村、1人はドンハー市、1人はダナン市(南中部沿岸地方)、1人はラムドン省(南中部高原地方)、1人はゲアン省(北中部地方)、1人はタイに行った女性と、あちこちに女性がいたみたいです。でも、たぶんこれだけではないでしょう。父には他にも婚外子がいるはずです。もし父の他の子供が訪ねてくれば、喜んで受け入れますよ」とディンさんは語った。

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