[特集]
テト名物、バインチュン&バインテット作りの村々を巡る
2016/02/07 05:29 JST更新
(C) ttvn, ダム村のバインチュン作り |
(C) ttvn, ボーダウ村のバインチュン |
(C) ttvn, チャークオン村のバインチュン作り |
(C) ttvn, チャークオン村のバインチュン |
テト(旧正月)名物の1つ、「バインチュン(Banh chung)」と「バインテット(Banh tet)」。テトの雰囲気を感じたければ、バインチュン&バインテット作りの村を訪れるのがおすすめだ。バインチュン&バインテット作りで有名な5つの村を紹介する。
チャインクック(Tranh Khuc)村:ハノイ市タインチー郡
この村のバインチュンは、ハノイ市で有名というだけでなく、故郷を離れたベトナム人のために海外へも輸出されている。テト間近の頃にこの村を訪れると、バインチュンの香ばしい匂いが漂い、昔の村の空間を追体験しているかのように感じられる。
チャインクック村のバインチュンの原料は、もち米と豆、肉で、特別というわけでもない。しかし、この村のバインチュンが美味しくて有名なのは、豆も肉も、丁寧に選んでいるからだ。柔らかくて香ばしいもち米と、甘い緑豆、赤身と脂身が半分ずつの肉が合わさって、美味しいバインチュンになる。
ダム(Dam)村:紅河デルタ地方ハナム省タインリエム郡
ハナム省の省都フーリー市から約5km離れたダム村は、何世代にもわたるバインチュン作りの伝統がある。この村の老若男女ほぼ全員が、型など使わずきれいな四角形に包むことができる。
この村のバインチュンは、紅河デルタ地方ナムディン省ハイハウ郡のもち米を使い、緑豆やコショウにもこだわり、肉は赤身と脂身が半分ずつのものを使う。
独特な香りの秘訣は、雨水を使って茹でること。おそらくこの秘訣のおかげで、この村のバインチュンは長持ちし、8~10日は腐って悪臭が漂う心配もない。
ボーダウ(Bo Dau)村:東北部地方タイグエン省フールオン郡
50年以上の伝統のあるこの村のバインチュンは、今や多くの地域で知られているブランドだ。テト前のボーダウ村は、いつもばたばたと忙しく、バインチュンを作る人々の声と笑いで活気に満ちている。
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ボーダウ村のバインチュンは、同省ディンホア郡のもち米を使う。柔らかく黄色い緑豆に新鮮で美味しいばら肉、北部のコショウを使うのもポイントで、バインチュンを包むラーゾンの葉は、東北部地方バクカン省の山林から採ってきたものだ。
バインチュンは、8~10時間茹でる。茹でる時は、村の近くの岩山から湧き出る水を使う。これにより、上品で美味しい味のバインチュンができる。この村のバインチュンは、コショウが香ばしく、ほんのり辛い。
チュオン(Chuon)村:北中部地方トゥアティエン・フエ省フーバン郡
チュオン村は、フエの地で最も美味しいバインテットの村として有名だ。他の地域にはない独特な香りと味で、作っても作っても追いつかないほどたくさん売れる。
この村のバインテットは、白くて柔らかく香ばしいことで名高いもち米を使う。また、具の緑豆や肉の脂身、ヌクマム、塩、砂糖、コショウも、人々の口に合うようこだわっている。
バナナの葉で包んだバインテットは、伝統を守って薪を焚いて茹でる。茹で上がったばかりのあつあつが一番美味しく、一度食べれば忘れられなくなるという。
チャークオン(Tra Cuon)村:メコンデルタ地方チャビン省カウガン村
チャークオン村の美味しいバインテットは、今やこの地域だけでなくホーチミン市や他の地域の人々の間でも有名になっている。
美味しいバインテットを作るためには、いくつもの作業の段階で細部まで気を配る必要がある。もち米は6~7回よく洗い、水を切る。アマメシバの汁と混ぜて、自然な緑色と独特の香りを付ける。具は、肉の赤身と脂身、緑豆、塩漬けのアヒルの卵の黄身だ。
「バインチュン」と「バインテット」
バインチュンとバインテットは、具材こそ同じものの、バインチュンは四角く、バインテットは円筒状というのが大きな違い。常温でも長持ちするため、ベトナムのテトに欠かせない伝統的な食品になっている。
[Tri Thuc Tre, 31/01/2016 06:45, A]
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