[特集]
ホーチミンで和牛レストラン開業、ロシア育ちの20代越僑女性
2015/11/22 06:07 JST更新
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外資系銀行での安定した高給の仕事を捨てて、ホーチミン市で和牛レストランを開業した20代の越僑女性がいる。ミラン・ゾアンさんだ。
ミランさんはベトナム生まれだが、2歳の時に家族と共にロシアに移住した。ロシアとオランダの大学で金融と国際経営を学び卒業した後、2011年に故郷であるベトナムに戻ることを決め、ホーチミン市にある有名な外資系銀行に就職した。
友人や同僚らから「ロシア人形」のあだ名で呼ばれたミランさんは3年間、中小企業顧客管理部長の補佐として働いた。彼女にとっては、自分が起業する際の目標を定めるための期間でもあった。
「大学を卒業したての多くの学生と同様に、学習した知識を生かせる仕事をしたいと思っていました。でも中小企業の社長さん達を相手に仕事をしているうちに、自分で起業したいという思いが募ってきたんです」。ミランさんはこう振り返る。
考えたら実行あるのみ。ミランさんは銀行を辞め、和牛レストランの「女性オーナー」になる道を歩み始める。しかしビジネスの現場は、彼女にいくつもの試練を用意していた。初めの困難は場所探し。市中心部で手頃な価格の物件を探すのは容易でなく、1区ナムキーコイギア通りに店の場所を決めるまでに6か月を要した。
続いての試練は、全てをコーディネートして計画的に仕事を進めなければならないこと。店の内装工事期間中に、牛肉の仕入先探し、従業員の採用と訓練、コック長とのメニューの相談などを並行して行わなければ、工事が終わってもすぐに開店できない。言うのは簡単だが、実際には大変だった。
思わぬトラブルもあった。開店を間近にして、技術上の問題で停電になったり、メニューに間違いが見つかったりした。そんな時ミランさんは、起業して成功した若者達を見習って決してあきらめないとやる気を奮い立たせた。
こうして和牛レストラン「ラバストーンBBQ&ビアハウス(Lavastone BBQ & Beer House)」(96B Nam Ky Khoi Nghia, Dist.1)が、10月初めにオープンした。ミランさんはお客さんに気さくに話しかけて、料理や飲み物について意見を聞いている。時々メニューにはまだないカクテルの試飲や手作りヨーグルトの試食に誘うこともあるという。
ミランさんは、和牛料理とカクテルを熱心でフレンドリーな従業員のサービスで楽しんでもらいたいと考えている。彼女の元には早くも、ラバストーンのフランチャイズに参加したいとの複数の申し出があり、チェーン展開を計画中だという。
[VnExpress,13/11/2015 | 14:00 GMT+7,O]
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