[特集]
越米関係、25年の歩みを振り返る~歴史的会談への道のり~
2015/07/12 05:54 JST更新
(C) vnexpress, 2015年7月7日 |
(C) vnexpress, 1995年7月11日 |
ベトナム戦争終結から40年、越米国交正常化から20年の節目となる今年、戦後初めてベトナムの最高指導者が訪米し、越米首脳の歴史的会談が実現した。
7月6日から10日にかけて初めて米国を公式訪問したグエン・フー・チョン共産党総書記はこれについて、「20年前には誰も想像できなかったこと。かつての敵同士がパートナーに変わった」と述べ、両国の更なる関係発展に強い期待を表した。
国交正常化の5年前に当たる1990年から2015年まで、25年にわたる越米関係の歩みを振り返る。
1990年9月29日グエン・コー・タック外務相(当時)とジェイムズ・ベイカー国務長官(当時)、ベトナム戦争終結を約した1973年のパリ協定(ベトナム和平協定)後、初の越米首脳会談(ニューヨーク)。
1991年7月1日行方不明兵(MIA)の捜索を目的として、ハノイ市に初の米国政府オフィスを設立。
1991年11月11日米国、米国人(観光客、退役軍人、ジャーナリスト、ビジネスマン)に対してベトナムへの渡航禁止令を解除。
1992年12月14日ジョージ・H・W・ブッシュ大統領(当時)、米国企業のベトナム駐在員事務所の設立を許可。
1993年4月25日米国企業がベトナムに初めて駐在員事務所を設立。ベトナム・米国貿易投資コンサルティング社(VATICO)。
1994年2月3日ビル・クリントン大統領(当時)、対ベトナム禁輸令を解除。
1995年1月28日ハノイ市及びワシントンD.C.に相互の連絡事務所を設立。
1995年7月11日越米国交正常化。ボー・バン・キエット首相(当時)とビル・クリントン大統領(当時)。
1995年8月5日ウォーレン・クリストファー国務長官(当時)、ハノイ市に在ベトナム米国大使館を開設。ベトナムも、ワシントンD.C.に駐米国ベトナム大使館を開設。
1998年3月11日ビル・クリントン大統領(当時)、ベトナムにおける米国企業の活動支援を目的として、ベトナムに対するジャクソン・バニク修正条項(共産圏への経済制裁)の適用を免除。
2000年6月19日越米、戦争被害の克服に着手。地雷除去向けに米国が170万USD(約2億1000万円)の援助。南中部沿岸地方ダナン市のダイオキシン除染プロジェクトを含む枯葉剤被害に関する研究を実施。
2000年7月13日ブー・コアン商業相(当時)とシャーリーン・バーシェフスキー米通商代表(当時)、二国間貿易協定を締結。
2000年11月16日~19日ビル・クリントン大統領(当時)、一家で初のベトナム訪問。1969年のリチャード・ニクソン大統領(当時)訪越以来、31年ぶりの米国大統領の訪越。
2001年12月10日二国間貿易協定が発効。
2003年11月19日米海軍のミサイルフリゲート「ヴァンデグリフト(USS Vandegrift)」がベトナム(ホーチミン市)に戦後初の寄港。両国間の国防関係強化に向けた象徴的な動き。
2004年12月9日ユナイテッド航空(United Airlines)、米国からベトナムへの直行便を初就航。
2005年6月19日ファン・バン・カイ首相(当時)らベトナム代表団が戦後初めて米国を公式訪問。カイ首相とジョージ・W・ブッシュ大統領(当時)、ホワイトハウスで会談。
2013年7月25日チュオン・タン・サン
国家主席が米国を公式訪問、バラク・オバマ大統領と会談。ベトナムと米国が「全面的パートナーシップ」を結ぶ共同声明を発表。政治、外交、貿易・経済、科学技術、教育訓練、環境・医療、国防・安全保障、人権擁護、文化・スポーツ、観光、戦争被害の克服などを含む。
2014年10月2日米国、戦後初めてベトナムに対する
武器禁輸令を一部解除。海洋安全保障を目的とした巡視や防衛に関する武器が対象。これに先立つ9月、ファム・ビン・ミン
副首相兼外務相が訪米、ジョン・ケリー国務長官と会談。
2015年6月1日アシュトン・カーター国務長官が訪越、フン・クアン・タイン国防相と会談。国防に関する共同ビジョン声明に調印。これに先立つ5月、
ジョン・マケイン上院軍事委員長が訪越、タイン国防相と会談。
2015年7月7日グエン・フー・チョン共産党総書記とバラク・オバマ大統領、ホワイトハウスで会談。
戦後初となるベトナム最高指導者の訪米と、「歴史的会談」が実現。
[VNExpress, 6/7/2015, A]
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