[特集]
タイギネス認定「暗記王」のベトナム人青年、中学までは落第生
2015/04/19 05:47 JST更新
(C) vietnamnet |
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タイ版ギネスブックは3月26日、南中部沿岸地方ニントゥアン省出身のズオン・アイン・ブーさん(男性・27歳)を「抜群の記憶力の持ち主」として認定した。
タイ・バンコクのチュラーロンコーン大学で開かれた審査会でブーさんは、2時間にわたり世界206か国・地域の政治・経済・文化・社会に関するデータ2万2248項目の記憶力を披露した。審査は、ランダムな質問に加えて、分析力が求められる関連質問に回答する形で行われた。
抜群の記憶力でタイギネスに認められたブーさんだが、元々はいわゆる落第生だった。中学時代、追試は日常茶飯事、学力はいつも学年最下位で、留年したことすらあった。学力が低過ぎるあまり、どの高校からも入学を断られる始末。仕方なく職業訓練センターへ入ったが、この挫折がブーさんにとって人生の転機となった。
ブーさんは一念発起し、あえて自宅から約40kmも離れた職業訓練センターを選び、毎日自転車で通って中学生と一緒に学んだ。そして同センターを修了し、トップの成績でホーチミン市人文社会科学大学に入学することができた。
「落第生」から「超人」になった経緯についてブーさんはこう語る。「高校にも入れなかった当時は、悔しくて仕方なかったし、どうすることもできない自分が嫌いでした。そんな日々を送る中、本屋でイギリス人のトニー・ブザン氏が提唱したマインドマップ法をたまたま知りました。この方法を使って1年間かけて中学時代の知識を復習し、その後もこれを活用して勉強を続けたおかげで、徐々に記憶力が身に付いたんです。」
ブーさんは、同大学を卒業した後も勉学に励み、ニュージーランドのオークランド大学の奨学金を獲得して経営管理専攻の修士号を取得した。
現在、昔の自分と同じ「落第生」に学習方法を教授する仕事に就いている彼は、「頭の良い子は自分の短所を指摘されるとそれを受け入れたくない傾向が強いんです。これに対し、落第生の長所は自分のことをよく認識して向上心を持とうとするところ。これからも出来る限り彼らをサポートしていきたいです」と語った。
そんな彼に「覚えられないものはありますか?」と尋ねると、「自分と恋人の電話番号でしょうか。あと、恋人の誕生日も。だから彼女に捨てられてしまったんです!」とユーモアたっぷりに答えた。タイで「暗記王」となった彼の今後の活躍に期待がかかる。
[Vietnamnet等, 01:00 (GMT+7) 15/04/2015, A]
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