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[特集]

結婚23年で14人の子を持つ夫婦、妊娠したら産むしかない

2015/03/15 07:21 JST更新

(C)VnExpress,Tien Hung、家族で食事
(C)VnExpress,Tien Hung、家族で食事
(C)VnExpress,Tien Hung、一家が暮らす家
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 ドー・ゴック・ナムさん(43歳)の家族が住む家は、南中部沿岸地方クアンナム省バックチャーミー郡チャードン村の山の中にある。貧しい暮らしで食事も十分とは言えないにもかかわらず、結婚してからこのかた、ナムさんの妻フイン・ティ・ラックさんは、毎年のように出産している。夫妻には14人の子供がいる。  ナムさんは毎日畑仕事から帰ると近所を回って、遊んでいる子供達に食事の時間だと告げて歩く。名前を間違えると困るので、めったに名前では呼ばないという。家の庭で作った野菜中心の淡白な料理を囲んで、家族中で食事をする。  ナムさんとラックさんは同じ村で生まれ育った。ラックさんには前夫との間にできた娘がいたが、畑仕事を共にするうちに2人は惹かれ合うようになり、1992年に結婚した。2人の実家は共に貧しく、夫妻の財産は小屋だけだった。ナムさんは「当時はまだ若かったので何でもできた。3人で暮らすには十分だった」と振り返る。  1993年に夫妻にとって最初の子が生まれた。ラックさんは1996年まで毎年出産し、子供が5人になった時点で、これ以上子供を持つのはやめようと決心する。当時は避妊リングを装着することが奨励されており、ラックさんは保健所に2度出向いたが、医師から靭帯に問題があるため避妊リングを装着できないと言われたという。他の避妊方法を知らない上、ナムさんが多くの子供を持つことを望んだこともあって、1998年から2002年までさらに4人を出産した。

 こうして子供が増えて現在は14人。男の子8人、女の子6人で、最も小さい子は1歳8か月。このうち娘2人は嫁に行った。入れ替わりに息子と結婚した妻と生まれた子供が増えたので、夫妻の家では家族16人が暮らしている。  今の家は2005年に建設した。家以外の高価な財産と言えば水牛ぐらい。1台きりのベッドは妻と小さな子供優先で、他の家族は床にゴザを敷いて寝ている。家計が厳しいため、どの子供も中学を卒業させるのがやっと。食事は家庭菜園の野菜と小川で獲ってくる魚で賄い、衣類や文房具は親戚や近所の人からの寄付が頼りだ。  ラックさんは「もう産むつもりはないけれど、妊娠したら産むしかないわね。一番の幸せはどの子も素直で病気一つしないこと」と言って笑う。  チャードン村人民委員会のズオン・ミン・アイン主席は、ナムさん夫妻には何度も家族計画化に協力するよう説得したがうまくいかなかったと説明し、「2年ほど前から避妊注射をするよう指導している。おそらくこれ以上産むことはないと思うが・・・」と言葉を濁した。  

[VnExpress,9/3/2015 | 09:21 GMT+7,O]
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