[特集]
超シンプル! 手作り自動車で子供の学校の送り迎え
2015/01/04 07:32 JST更新
(C)Lao dong |
バイクの修理工の男性が、手作りで超シンプルな自動車を製造し、子供の学校の送り迎えに利用していることが、世論の注目を浴びている。この男性は、北中部ゲアン省ドールオン郡バイソン村に住むグエン・キム・ソンさん(36歳)。好奇心の強い多くの人が自動車を見に来るので、ソンさんはその応対に忙しいほどだ。
ソンさんはバイク修理で生計を立てているメカ大好き人間で、家庭内で使う機械類は自分で作ってしまう。自動車製造のアイデアは、10年ほど前に思いついた。天気が悪い日に子供の学校への送り迎えをする時に使おうと思ったという。
その時から自動車の構造や必要な部品について勉強を始めた。2012年になってソンさんは、エンジンや電気部品などを自動車用として利用するために、自分のバイク(排気量110cc)を分解しようと決意する。「中古バイクの部品はショックアブソーバーやガソリンタンクなど、何でも使えるものは使いました。それでも足りないリーフスプリングやリバースシステムなどは、自動車の修理工場に出向いて購入しました」
自動車を作っている間、妻や近所の人たちからは「時間の無駄」と言われていたが、努力して夢を実現させたとソンさんは胸を張った。自動車が出来上がり実際に動くことが分かると、彼らはようやくソンさんに敬服の眼差しを向けたという。
ソンさんの自動車はかなりシンプルだ。車体はトタン板を溶接したりネジ止めしただけ。フロンドガラスは普通のガラス。4人乗りで、平均時速40~50kmで走れる。製造過程で最も困難だったのはトランスミッションで、その他のメカにはそれほど苦労しなかったという。
最近多くの人が手作り自動車を見に来るようになって、ソンさんはうれしく感じている。自分の取り組みや情熱を勇気付けられているように思うからだ。今は子供の学校の送り迎えにしか利用していないが、広い道路を走ってみたいとも思っている。また、農業用の実際に役立つ機械を製造したいと考えているが、何を作るかはまだ秘密だ。
バイソン村警察によると、ソンさんの自動車では公道を走れないため、製造を中止するよう説得を試みたが、ソンさんは村落内の道路しか走らないからと、車を完成させたという。
警察はソンさんに対し、この自動車で公道を走らないよう求めている。ゲアン省交通運輸局も、「手作り自動車での公道走行は法律で禁じられている。自動車の技術や安全に関する監督機関の許可を得ていない車が公道を走った場合は、法規に従って罰せられる」との見解を示している。
[Lao dong,7:9 AM, 28/12/2014,O]
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